生物起源の宝石植物や動物などの生物によって作り出された宝石は、「生体鉱物(バイオミネラル)」と呼ばれ他の宝石とは異なる魅力を持っています。

宝石の中には植物や動物などの生物が作り出した成分でできたものがあります。「生体鉱物(バイオミネラル)」と呼ばれ様々な種類があり、それぞれ見た目も特徴も異なります。

アンモライトはアメリカ合衆国のロッキー山脈のみ産出するアンモナイトの化石です。エメラルド緑・ルビー赤・琥珀黄のグラデーション色が特徴の宝石で、「過去を捨てる」という意味を持つ宝石です。
主な成分としては真珠と同じアラレ石が含まれており、稀にバイライト、カルサイトなどの鉱物が含まれることがあります。
1990年代頃に日本の風水業界でアンモライトが注目を浴びたことで、日本はアンモライトの最大市場となっています。アンモライトは研磨と適度な人工処理によって、美しさが引き出されています。

アンバーとは琥珀のことで、杉や松などの針葉樹の樹脂が地中で固まってできあがった化石のことです。色は黒色・黄色・茶色・赤色・乳白色などがあります。琥珀の中でもトカゲや虫などの化石が含まれたもので、姿が明瞭だと高い評価がされます。ヨーロッパでは古くから宝飾品として使用されている宝石です。アンバーの中でも「ブルーアンバー」は年間産出量がわずかなため、非常に価格が高くなっています。

パールは貝からとれる宝石の一種で、貝から取り出した段階から美しい輝きを放っています。自然発生するパールですが、極めて数が少ないことで、現在市場に出回っているものはほとんど養殖です。
日本でのパールの歴史は古く、魏志倭人伝にも卑弥呼が魏の王に約5000個の真珠を贈ったことが記されています。真珠は貝の自己防衛反応によりできるもので、クロチョウガイ・アコヤガイ・シロチョウガイなどの貝から取ることができます。

コーラルとはサンゴのことで、宝石に加工されるサンゴにはモモイロサンゴ・ベニサンゴ・赤サンゴ・白サンゴなどがあります。宝石になるサンゴを作り出したのは、8本の触手を持つ八放サンゴです。サンゴは古代から装飾品として採取し続けられているものです。サンゴはポジションカットが施され、ビーズなどに加工されることが多くなっています。

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